みらいのすがた

株式会社ライフ・テクノサービス
代表取締役社長 中川 敬史

ー介護の楽しい未来をつくる

いま少子高齢化で、かつてないほど介護の仕事の必要性は増え続けています。
弊社は医療機器販売から始まり、時代の先を見据えて在宅の方向けに介護・福祉用品のレンタル事業をスタートしました。その後ケアホーム、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、小規模多機能型居宅介護施設の運営など、グループ法人とともに包括的な介護サービスを展開しています。それらの施設は、まちのなかに建て、ご家族や知人が気軽に訪問でき、入所者様がいままでの暮らしと切り離されないように取り組んできました。
創業より新事業に挑戦してきたベンチャー精神で、未来についても取り組みをスタートしています。培ってきた介護・福祉用品レンタル事業では、どのようなニーズがあるのか実績から把握することで、新たな介護・福祉用品の開発を行っています。また三重大学と連携して転ばない車椅子など介護・福祉用具の課題をもとに研究開発も進めています。
今後も需要が増える介護の分野で「介護×●●」と、異なる業種やカテゴリーと組み合わせることで、介護が必要になった方々が幸せに暮らせるお手伝いができると考えています。例えば「介護×旅行」で、新しい観光業のかたちを作ることも可能です。
また今後はアジアでも少子高齢化が進むと推移していて、現在弊社で働いている外国人が母国に戻り、介護での創業や、介護・福祉用具のリユースを推進することも検討しています。
そのような未来の可能性を探し、現時点から将来的な新たな産業の創出に向け、動き始めています。

ーtotutotu

2023年9月から弊社のオウンドメディアとして、地域の記憶を編集するWEBメディア「totutotu」を開始しました。主に4つのカテゴリーで構成されていて、三重県各地でその地に長く暮らしておられるご年配の方々に、地域での思い出を聞き書き形式で綴る「tuduri」、地域を熟知した方々にその地を魅力をナビゲートしていただく「locoyan」、老年だったあの人と若かった筆者の風変わりな思い出を綴った「tayutai」、介護施設で働く方々の想いを密着取材する「pride」です。
目的としては、まちの記憶を残していくことで、自分たちが暮らしているまちに興味を持っていただき、少しでもいいからまちに誇りを持っていただければと考えていて、コンセプトは「暮らしたいまちをつくる」です。
私事ですが生まれ育った地元は「津はなにもない」といわれることがあります。しかし「なにもない」のではないと思うのです。現在のまちは過去の結果であると考えると、将来、自分たちが「暮らしたいまち」をつくっていくには、まちを好きになる気持ちを大切に、そういった方々が増えることが欠かせないと考えtotutotuを運営しています。

ー地域の場づくり

人が集い、何かが生まれる。地域に事業を創出する仕組みが地域の場にあったらチャレンジできる人が増え、まちが明るくなっていく。そう考え、津のまちのなかにあるビルを購入し、地域の場として機能させるべく計画を進めています。
正直、介護の会社が、そこまでやらなくてもよいのかも知れないと考えたこともありました。しかし、業界の垣根を越えて、まちをつくる地方の企業として、新しい挑戦に挑み、ご興味のある方々、大学や企業、そしてこれから地域を担っていく若い世代とともに「まちを共生していきたい」と考えていますので、ぜひご関心のある方はお声掛けいただければ幸いです。
介護を深く考えたとき、未だ日本が経験したことがない人口減少社会を想像したとき、まちづくりと私たちの仕事は切り離すことができません。私たちの想いは「暮らしたいまちをつくる」こと。今回の場づくりは「みらいのすがた」を描きながら、まちの人々が集まり繋がる基地的な存在になれればと思い、計画を進めています。